2025/02/04 14:36

今回は、メモやノートが揃う「accordionシリーズ」誕生のお話。accordionシリーズは、ミシン目で繋がった1枚の長い紙をじゃばら状に折ってメモやノートに仕立てたシリーズで、名刺サイズのメモと、A5とA4のノートをラインアップしています。これから、じゃばら状に繋がった紙を使ったaccordionシリーズが、何故誕生したのか?をお話していきます。
使われなくなった機械と技術を応用して作っています
このじゃばら状の紙は、今ではほとんど使われなくなってしまった複写式の業務用伝票用紙を作る技術を使って製造しています。デジタル化やペーパーレス化が進むにつれ複写式の業務用伝票用紙の需要が減ってしまったため、機械が動く頻度も少なくなっています。もちろん、どこでも誰でも手軽に手に入れることができる機械ではありませんし、その機械を使えば誰もがボタンひとつで同じものを作れるわけでもありません。そこには長年培った経験や技術が必要です。
複写式の伝票用紙(専用の業務用プリンターで使います)は、納品書・納品書控え・請求書・請求書控えなど4枚も5枚もの紙が重なっています。これらの紙は別々に印刷した後、ミシン目で繋がった長い長い紙の状態のまま寸分たがわず丁合され1組の伝票用紙となり、最後にその何十メートルもの長さに繋がった伝票をキレイにじゃばら状に折り重ねてできあがります。

手作業で紙をじゃばら状に折っていくとわかりますが、何も考えずに折ってみると紙が階段状に斜めに重なってしまい、市販されているノートや本のように整然と垂直に紙が重なることはありません。業務用の伝票ですから紙が斜めに重なっていてはとても不便で使い勝手も悪いものになります。しかし、職人の技術とノウハウがあればキッチリ重ねて折ることができます。そんな機械と技術とノウハウを持った協力会社さんが、+lab(プラスラボⓇ)に相談に来てくださったことがきっかけで「accordionシリーズ」は誕生しました。
ある日、協力会社さんが「相談にのって欲しい」とポケットティッシュくらいの大きさにしたじゃばら状の紙を、ステンレスでできたティッシュボックスのようなケースや、カラフルな紙でできた箱に入れた状態で持って来られました。それらを自社のオリジナル商品として試作してお店や卸会社など様々なところに売り込んだけれど、どこにも相手にされず困り果ててしまったそうです。そんな時に+labのことを思い出してくださり、何かいいアイディアはないか、+labの商品に使えないかと相談にいらっしゃったのです。
相談に来てくださったのは大変嬉しかったのですが、その頃は+labもまだまだヨチヨチ歩き、協力会社さんのためのいいアイディアは直ぐには思い浮かびませんでした。しかし、紙もののことはいつも考えていたのでふと思い浮かんだ、硬くて厚い紙で表紙を作ってノートやメモにしたら面白いかもしれない、というアイディアをお話しました(ただ表紙を付けるだけということが提案になるのか迷いましたが…)。ところが「それは思い付かなかった。じゃばらの紙を預けておくからノートの試作をつくってみて。」と協力会社さんがおっしゃったので、accordion シリーズは商品化に向けて進んでいくことになりました。

バサバサバサーッ
その後、商品化まではスムーズに進みましたが、初代のアコーディオン ノートにはゴムバンドは付いていませんでした。そのため商談先やお客様に説明しているときに、手が滑って48枚繋がった紙が、雪崩のようにバサバサバサーッと落ちてしまうことが何度もありました。その度に、ノートをじゃばら状に畳みながら「手が滑って表紙が開いてしまうとこうなります」と苦笑いしていました。
そんな経験をスタッフ皆がしていたこともあり、再生産のタイミングでゴムバンドでノートを閉じられる現在の形状に変更しました。ゴムバンドがつくことで持ち運びにも安心なノートになりました。また、ノートのリニューアルよりも前に発売したアコーディオンメモは、初めからゴムバンド付きの仕様で販売しましたが、今とは違いハトメでゴムを留めた形状でした。アコーディオンメモがハトメから現在の仕様になったのは、途中で製造を担ってくださる協力会社さんが変わったことがきっかけでした。

ハトメ留めは鞄に入れて持ち運ぶ際に、他の持ち物を傷つけたり引っかけてしまうこともあるのでは?とのご指摘をいただき、変更することを決めました。必ずしも引っかかる訳ではありませんが、最後のページに近づいたときに、ハトメの出っ張りが筆記に影響することが気になっていたこともあり、よりフラットな仕上がりになる現在の製本方法に変更しました。
そんなこんなで「accordion シリーズ」は、協力会社さんからの相談で始まり、提案やアドバイスをいただきながら、ブラッシュアップを重ねて現在に至る、協力会社さんとのご縁がなければ誕生していなかったかもしれない商品です。